- さし
- I
さし牛肉の霜降りの入り方。IIさし【尺】〔動詞「差す」の連用形から。 他の語と複合して「ざし」となることが多い。 「差し」「指し」とも書く〕ものさし。III
「くじら~」「メートル~」
さし【左史】古く中国で, 右史とともに君側にいて, 君主の言行を記録した官。IVさし【左思】中国, 西晋の詩人。 字(アザナ)は太沖(タイチユウ)。 10年を費やして完成した「三都の賦」によって文名天下に知られ, 「洛陽(ラクヨウ)の紙価を高める」という成語を生んだ。 生没年未詳。Vさし【差(し)・指(し)】※一※ (名)〔動詞「差す」の連用形から〕(1)二人で一緒に仕事をしたり, また向かい合って何かをする状態。 さしむかい。「~で話したいことがある」
(2)さしつかえ。 さしあい。「おまへの方に~があつたらうまくくりあはせて/安愚楽鍋(魯文)」
(3)(普通「サシ」と書く)謡曲で, 拍子に合わせず, ごく単純な節で謡う部分。 さしごえ。※二※ (接頭)動詞に付いて, 語勢をととのえたり, 意味を強めたりする。「~押さえる」「~迫る」「~招く」
※三※ (接尾)助数詞。 舞の曲数, あるいは手を差し出す類の動作を数えるのに用いる。VI「一~舞う」
さし【止し】〔接尾語「さす」の連用形から〕動詞の連用形に付いて, その動作を途中で止めること, また, その動作が中止の状態になっていることを表す。 …かけ。「読み~の本」「タバコの吸い~」
→ ざし(接尾)VIIさし【渣滓】液体の底に沈んでいるおり。 沈殿物。VIIIさし【狭し】せまい。IX「天地は広しといへど我がためは~・くやなりぬる/万葉 892」
さし【砂嘴】沿岸流や波浪によって運ばれた砂礫(サレキ)が海岸や湖岸から細長く突堤状に堆積してできた地形。 静岡県の三保の松原などはその例。 しゃし。Xさし【緡】(1)銭の穴に通す細い縄。 普通, 九六文を一差しとし, 百文として扱った。 さしなわ。(2)百本のこより, または細い縄を束ねて根元をくくったもの。 神仏への百度参りのとき, 数を数えるのに用いた。 百度緡。XI「おその下女にてお百度の~を持ち/歌舞伎・お染久松色読販」
さし【蠁子】(1)魚の頭などで人工的に繁殖させたキンバエの幼虫。 釣りの餌(エサ)に用いる。(2)糠味噌(ヌカミソ)・酒粕(サケカス)などにつく小さい蛆(ウジ)。 ショウジョウバエの幼虫。
Japanese explanatory dictionaries. 2013.